社会保険料・所得税・残業代 — 日本の給与計算は複雑です。私たちは2つの製品で解決します。
総支給額からどのように手取り額が決まるか、全体像を把握しましょう。
| 項目 | 計算方法 | 月給30万円の例 |
|---|---|---|
| 総支給額 | 基本給 + 各種手当(残業代・通勤手当等) | 300,000円 |
| 健康保険料 | 標準報酬月額 × 都道府県料率 ÷ 2 | -14,865円 |
| 介護保険料 | 40〜64歳のみ。標準報酬月額 × 料率 ÷ 2 | -2,400円 |
| 厚生年金 | 標準報酬月額 × 18.3% ÷ 2 | -27,450円 |
| 雇用保険 | 総支給額 × 0.6% | -1,800円 |
| 所得税 | 源泉徴収税額表から決定 | -5,740円 |
| 住民税 | 前年所得に基づく(特別徴収) | -15,000円 |
| 手取り額 | 232,745円 |
市販の給与計算ツールは結果の金額だけを表示します。「健康保険料 14,865円」と出ても、なぜその金額になるのか分かりません。
給与Agentの計算ツールは、すべての項目について計算ロジックと根拠を表示します:
| 項目 | 一般的なツール | 給与Agent |
|---|---|---|
| 健康保険料 | -16,745円 | 標準報酬月額 ¥340,000 × 4.925% → 協会けんぽ 保険料額表 |
| 厚生年金 | -31,110円 | 標準報酬月額 ¥340,000 × 9.15% → 日本年金機構 厚生年金保険料額表 |
| 所得税 | -4,700円 | 課税対象額 ¥299,183(通勤非課税 ¥10,000控除)、扶養2人 → 国税庁 源泉徴収税額表 |
| 残業代 | 49,107円 | 22h × ¥2,232/h(月給 ÷ 所定労働時間 × 1.25) → 労働基準法 第37条 |
毎月の給与業務を HR Agent が自動で進行。管理者は承認するだけ。
給与Agentの管理画面 — 5ステップの給与サイクルと、各従業員・各項目の計算ロジックを一覧表示
給与計算で最も理解しにくい概念。しかし正確な保険料計算には不可欠です。
標準報酬月額は、健康保険・厚生年金の保険料を計算するための等級制度です。実際の給与額を50の等級に分類し、等級ごとの固定金額を使って保険料を計算します。
| 等級 | 標準報酬月額 | 報酬月額の範囲 |
|---|---|---|
| 第20等級 | 260,000円 | 250,000円〜270,000円 |
| 第22等級 | 300,000円 | 290,000円〜310,000円 |
| 第24等級 | 340,000円 | 330,000円〜350,000円 |
| 第26等級 | 380,000円 | 370,000円〜395,000円 |
| 第28等級 | 440,000円 | 425,000円〜455,000円 |
| 第30等級 | 530,000円 | 515,000円〜545,000円 |
標準報酬月額は給与が変わっても自動的には変わりません。以下の2つの制度でのみ改定されます:
| 制度 | タイミング | 内容 |
|---|---|---|
| 定時決定 | 毎年7月算定 → 9月適用 | 4月〜6月の報酬平均から新等級を算定 |
| 随時改定 | 随時 | 固定的賃金が変わり、3ヶ月連続で2等級以上変動した場合 |
課税対象額と扶養親族数から、国税庁の税額表で毎月の税額を決定します。
毎月の所得税は、課税対象額と扶養親族数から国税庁の「源泉徴収税額表(月額表甲欄)」で決定します。
| 課税対象額 | 扶養0人 | 扶養1人 | 扶養2人 |
|---|---|---|---|
| 200,000円〜202,000円 | 4,770円 | 3,140円 | 1,530円 |
| 250,000円〜252,000円 | 6,530円 | 4,900円 | 3,280円 |
| 300,000円〜302,000円 | 8,420円 | 6,740円 | 5,130円 |
前年の所得に基づき、6月〜翌5月に12分割で天引きされます。
住民税は前年の所得に基づいて市区町村が計算し、6月〜翌5月に12分割で給与から天引き(特別徴収)されます。税率は一律10%(都道府県民税4% + 市区町村民税6%)です。
4種類の割増率を正確に適用するのが、中小企業の給与計算で最も間違いやすい部分です。
| 残業の種類 | 割増率 | 条件 |
|---|---|---|
| 法定時間外労働 | 1.25倍 | 1日8時間・週40時間を超える労働 |
| 月60時間超の時間外 | 1.50倍 | 月の時間外労働が60時間を超えた部分 |
| 法定休日労働 | 1.35倍 | 法定休日(週1日の休日)の労働 |
| 深夜労働 | +0.25倍 | 22:00〜翌5:00の労働(他の割増と重複加算) |
固定残業代制度では、あらかじめ一定時間分の残業代を定額で支給します。しかし以下のルールは法的義務です:
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 超過分の追加支給 | 実際の残業が固定時間を超えた場合、超過分は実績計算で追加支給 |
| 休日労働は対象外 | 法定休日の労働は固定残業代に含まれず、常に実績計算 |
| 深夜労働も対象外 | 22:00以降の労働は固定残業代に含まれず、常に実績計算 |
契約時間が8時間未満のパートタイマーは、残業が2段階に分かれます:
| 区分 | 時間帯 | 倍率 |
|---|---|---|
| 所定外残業 | 契約時間〜8時間 | 1.0倍(時給のみ) |
| 法定外残業 | 8時間を超える部分 | 1.25倍 |
例:契約5時間/日のパートが9時間働いた場合 → 所定外3時間(1.0倍)+ 法定外1時間(1.25倍)
月給とは異なる計算方法。特に所得税の決定方法に注意が必要です。
賞与の社会保険料は標準賞与額(1,000円未満切り捨て)に料率を掛けて計算します。所得税は月給とは異なり、前月の社会保険料控除後の給与額と扶養親族数から税率を決定し、賞与額に掛けます。
| 項目 | 賞与の計算方法 | 月給との違い |
|---|---|---|
| 健康保険・年金 | 標準賞与額 × 料率 ÷ 2 | 基数が「標準賞与額」(切り捨て) |
| 雇用保険 | 賞与額 × 0.6% | 月給と同じく実績ベース |
| 所得税 | (賞与-社保)× 賞与源泉税率 | 前月給与で税率が決定(税額表ではなく税率表) |
社会保険料の計算
4種類の保険料。計算基数が2つに分かれるのが最大のポイントです。
健康保険料 都道府県別
健康保険料率は都道府県ごとに異なります(協会けんぽの場合)。2025年度の東京都は9.91%、最も高い佐賀県は10.42%。労使折半のため従業員負担は半額です。
介護保険料 40歳以上
40歳以上65歳未満の被保険者(第2号被保険者)のみ対象です。2025年度の料率は1.60%。39歳以下と65歳以上は給与からの天引きはありません。
厚生年金保険料 全国一律
料率は2017年9月から18.3%で固定されています。標準報酬月額の上限は650,000円(第32等級)で、月給が100万円でも保険料は同じです。
雇用保険料 基数が異なる
他の社会保険と異なり、標準報酬月額ではなく実際の総支給額に料率を掛けます。一般の事業の従業員負担は0.6%(2025年度)。